この記事でわかること
ポイント
愛玩動物飼養管理士2級の教本1巻第Ⅲ編
動物関係法令Ⅰの「第3章 飼育動物と関係
法令Ⅰ」について概要がわかります。
今回は、狂犬病予防法について学習します。
今回は狂犬病予防法に
ついて学習するよ。
日本に狂犬病の犬はいるのかなぁ?
聞いたことないよ。
そうだね。1957年以降日本で
狂犬病の発生は報告されてい
ないね。でも世界ではまだ狂
犬病の危険性が高いんだよ。
そうなんだぁ!
しっかりと勉強しないとね。
はじめに
第Ⅲ編 飼育動物と関係法令では、「狂犬病予防法」、
「身体障害者補助犬法」、「愛がん動物用飼料の安
全性の確保に関する法令(ペットフード安全法)」
学びます。
他にも関連する法令はありますが、2級の教本で
取り扱うのは犬と猫に関するこの3つの法令にな
ります。
今回は、狂犬病予防法について学習をします。
狂犬病とは?
狂犬病ウイルスに感染した動物にかまれるとことで
ひきおこされる病気です。すべての哺乳類が感染し
ます。狂犬病は人と動物の共通感染症です。
潜伏期間は1〜3ヵ月程度で、発症すると不安
感や興奮、麻痺等の神経症状がでます。発症後は、
ほぼ100%死亡するという非常に恐ろしい病気です。
発症予防にはワクチン接種があります。
狂犬病に感染した動物にかまれる前とかまれた後
の2パターンがあります。
ポイント
- (かまれる前)暴露前ワクチン接種(3回接種)
- (かまれた後)暴露後ワクチン接種(0、3、7、14、30日の5回接種)
補足:
世界中で現在(2022年4月1日時点)狂犬病が発生
していない国は、日本、オーストラリア、ニュー
ジーランド、イギリスなど限られた国と地域だけ
です。それ以外の国や地域では狂犬病が発生して
います。
世界保健機関(WHO)の2017年推計では、全世界
の狂犬病による死亡者は約5万9千人と言われてい
ます。
狂犬病予防法とは
ポイント
- 目的は、狂犬病の発生予防、まん延防止、ぼく滅
- 国内対策は犬が対象
登録(取得後30日以内、ただし生後90日以内の犬を取得した場合は、生後91日から30日以内。)
鑑札の装着
予防注射:毎年1回
注射済票の装着など - 侵入防止対策(輸出入時の検疫)は犬、猫、あらいぐま、きつね、スカンクが対象 ※家畜は対象外
- 狂犬病発生時には、届け出、隔離、臨時の予防注射、検診が必要
- 罰則あり
狂犬病予防法の問題点
日本における狂犬病予防は以下の問題点があります。
ポイント
- 狂犬病に対する意識の低下
- 犬の登録、狂犬病予防注射の実施率低下
日本国内では、1957年以降狂犬病は未発生です。
個人の見解としても身近な病気ではなく、海外
特有の病気であると感じてしまいます。しかし、
世界中では毎年約5万千人の方が狂犬病で亡くな
っています。他人事ではなく、犬を飼っている方、
これから飼おうと考えている方は狂犬病予防法に
ついて知っておいた方がいいと感じます。
飼養者の義務
ポイント
- 飼い犬の登録
- 狂犬病予防注射の実施(毎年4月1日〜6月30日の間)
予防接種をした犬は、獣医師から予防注射済証を発行→市町村長から注射済票(メダル)を交付
補足:
海外への長期出張や転勤などに飼い犬や飼い猫を
連れて行く場合、帰国する際に検疫を受ける必要
があります。
感想
インドネシアやタイに海外旅行に行ったことを
思い出しました。今はどうかわかりませんが、
野良犬をよく見かけました。旅行のときには、
(狂犬病にならないために)かまれないように
気をつけていましたが、日本に戻ればすっかり
と忘れてしまいました。
狂犬病予防法を学び、日本の狂犬病予防に尽力
された方々に感謝いたします。
また、私が書いている記事は、教本の学習内
容のほんの一部です。
この記事をみて、愛玩動物飼養管理士に興味を
持たれた方は公益社団法人日本愛玩動物協会の
ホームページもみていただければ幸いです。